実験・自由研究のおすすめ2020|簡単おもしろ科学、化学、理科、工作のネタ帳

夏休み冬休みの宿題に役立つ、身近な材料を使って簡単にできる実験や自由研究の各テーマを紹介しています。なぜを楽しくおもしろく科学の不思議を探検しましょう。

生きもの

ダンゴ虫の飼育によってその生態にせまる実験

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研究の動機
ダンゴ虫はどうやって生きているの?
ダンゴ虫の好きな環境はどんなところ?
ダンゴ虫の様子を見るうちに、小さなダンゴムシにもできることがあってすごいなと驚き、関心を持つようになった。

目的

ダンゴムシの特徴を確かめること。ダンゴムシの生態や、視覚、味覚、嗅覚、聴覚、触覚、運動能力など、体のつくりを調べてみた。

準備するもの

  • 水槽
  • 霧吹き
  • 腐葉土
  • ビーカー
  • 温度計
  • 楊枝

生息場所

学校内で、どんな場所にダンゴムシが多くいるかを調べることにした。食べ物があるところ、ダンゴムシにとって快適な時刻や温度、湿度の場所に多く生息すると予想できる。「体育館通路脇のコンクリートの部分」「校門前のロータリー」「部室の隣の山」など学校内で14の場所を決め、それぞれの場所で5分間に何匹のダンゴムシを発見できるかを集計した。6月1日から2週間ごとに8月24日まで、朝8時、昼12時、夜20時の3回ずつ、それぞれの場所にいるダンゴムシを数えた。数えた場所の温度や湿度、見つけたダンゴムシがどんな状態だったかも生態にかかわるため、併せて記録した。
 その集計結果から、ダンゴムシは日陰などの、気温が低くて湿度が高い場所を好むことがわかった。草、落ち葉、石の下などに多く生息する。気温が高く湿度が低い時(おもに昼間)には丸まった体育館周辺などでダンゴムシを観察りじっとしたりして、気温が低く湿度が高い時(おもに夜間)にえさを食べたり動いていたりする個体が多かった。

生態観察

室内の虫かごで雄25匹、雌25匹のダンゴムシを飼育して、温度や湿度とダンゴムシの行動がどう関係しているかを調べてみた。7月27日~8月19日までの24日間、朝8時、昼12時、夜20時に室内の温度と湿度を測り、ダンゴムシがどういう状態だったかを記録した。
 その結果、外での観察と同じように、ダンゴムシは夜に活動したり、えさを食べたりしていることがわかった。気温が高く湿度が低い時に丸まったりじっとしていたりするダンゴムシが多いのは、暑さや乾燥から身を守るため。湿度と活動とは特に関係が深く、湿度が上がるほど活動する個体数は増える。
 また、湿度があっても気温が高すぎた時や、湿度が40%台まで下がった時に、ダンゴムシは死んでしまうこともわかった。24日間の観察の間、死んだダンゴムシは11匹、そのうち雄が7匹、雌が4匹だった。雌はお腹で赤ちゃんを育てる都合上、雄より暑さや乾燥に強いと考えられる。

視覚

黒、緑、青、黄、赤、白、オレンジ、ピンク、茶、黄緑、肌色、水色、紫、金、銀の15色の折り紙を下に敷き、ダンゴムシがどの色に多く集まるか調べた。また、空き容器に50匹のダンゴムシを入れて、容器の半分は日向、もう半分は日陰になるように置き、ダンゴムシがどちらに集まるかを記録した。さらに右上の写真のように、ダンゴムシの視覚の広さを調べてみた。中心に置いたダンゴムシにさまざまな角度から楊枝を近づけて、どの角度なら逃げるのかを観察した。
 その結果、黒に集まったダンゴムシは32匹、青9匹、緑7匹、赤2匹と続いた。雄雌に関係なく、黒を好むものが多かった。日向と日陰の比較では、容器を置いて3分後には50匹すべてのダンゴムシが日陰に集まった。このことからダンゴムシは暗い色を好み、明るさと暗さには敏感に反応することがわかった。視界の広さの実験では、前方左右30度の間から楊枝が近づくと逃げることが多く、それほど視野は広くはないことがわかった。

味覚

砂糖、塩、しょうゆ、ソース、ケチャップ、はちみつ、梅干し、きゅうり、トマト、肉、段ボール、葉、花、落ち葉、土を用意し、ダンゴムシがどれを好んで食べるのかを調べた。また、7月27日~8月19日の24日間、虫かごのダンゴムシが朝、昼、夜の、いつえさを食べているのかを記録した。
 その結果、雄雌とも落ち葉を食べる個体が多かった。次に葉、土、花の順だった。はちみつや肉、トマト、きゅうり、調味料など、いろいろなものに数は少ないけれど集まっていた。段ボールも食べているようで驚いた。梅干しだけには、寄っていくダンゴムシが1匹もいなかった。
 1日のいつえさを食べるのかについては、夜に落ち葉を食べている個体が多かった。次いで朝、昼の順だった。ダンゴムシは夜行性で、夜に落ち葉を食べていることが、ここでも確認できた。

臭覚

ダンゴムシは嫌いな臭いに敏感で、すぐ臭いから逃げるだろうと考えた。ダンゴムシが嫌いなアンモニア液を置き、そこから半径何cmまで近づくと逃げるのかを調べた。
 その結果、アンモニア液から半径0.6cmまで近づくと11匹のダンゴムシが反応して、その多くが触角を左右に動かしていた。アンモニア液に近づくにつれて、液から逃げるダンゴムシが増えたが、アンモニア液に足がついても全く関係なく通り過ぎる個体が4匹いた。半径0.3cmに近づくと、反応を示すダンゴムシが32匹と増えた。どのダンゴムシも触覚を左右に動かしていたので、触角で臭いを感じていると予想できる。ダンゴムシの触角の長さは0.3cmほどなので、実験結果と矛盾しない。

聴覚

ダンゴムシは人の大声程度の音に反応するはずだと予想して、聴覚の実験をした。
 その結果、人が大声で話す程度の音に反応を示すダンゴムシが多く、音に対してそれほど敏感でないことがわかった。

触覚

ダンゴムシは、体のどの部分に触れられると丸くなるのかを調べた。頭、触角、目、胸、腹、足、尾のそれぞれに楊枝で刺激を与え、観察した。0度、20度、40度、60度、80度の水にダンゴムシを入れて、水の温度を感じられるかも調べた。また、濡れたスポンジと乾いたスポンジをトレイの左右に置き、どちらに多く集まるかを集計して、水分を感じとることができるかどうかも確かめた。
 その結果、触角を刺激されると反応するダンゴムシが最も多く(33匹)、次に尾14匹、目11匹の順だった。丸くなるまでに大きな反応を示したのも、触角が17匹と最も多かった。ダンゴムシにとって臭いを認識するアンテナのような働きをする触角は、大切な部分だとわかった。
温度の実験では、0度、20度、40度の水はダンゴムシにとって平気な様子で、変化はなかった。60度になると、水に入れると、びくっと反応する個体が増えた。80度になるとびくっと反応し、その後に丸くなる個体が半数近くいた。80度では、そのまま全く動かず死んでしまった個体8匹を確認できた。
さらにスポンジの実験では、濡れたスポンジと乾いたスポンジを置いてから2分後には、39匹のダンゴムシが濡れたスポンジに移動していた。3分後には、50匹全部が濡れたスポンジに移動し、ダンゴムシは3分あれば濡れたスポンジを認識することが確かめられた。

運動能力

ダンゴムシの運動能力について、さまざまな角度から調べてみた。まず、竹ひご、鉄の棒、プラスチックの棒、ものさし、蛍光灯、ストロー、たこ糸、モールを用意し、どんな物に登れるかを調べた。90度に立てた場合に、どこまで登るか、また0度、30度、60度、90度、120度、150度、180度とものさしの角度を変えて立てながら、どこまで登れるかを観察した。また、T字路を4つ入れた迷路にダンゴムシを入れて、どんな動きをするのかを調べた。
 その結果、竹ひご、ものさし、たこ糸、モールは、50匹すべてが登った。逆に鉄の棒、プラスチックの棒、蛍光灯、ストローは50匹すべてがくっつくこともできずに落ちた。ダンゴムシの足をよく見ると、ギザギザしている。ギザギザが引っかかる素材でないと登れないとわかった。
 1mのものさしを90度に立てて、どこまで登れるか試した場合、32cmで落ちる個体もいれば、98cmまで登る個体もいた。66cmと71cmまで登ったダンゴムシが3匹ずついて最も多かった。ものさしに角度をつけた場合、90度までは50匹すべてが登ることができた。ただ、ものさしの角度が120度になると38匹、150度では22匹、180度では8匹しか登ることができなかった。ダンゴムシは逆さになると落ちないように足に力を入れてものさしにくっつき、足どりがゆっくりになっていった。

まとめ

ダンゴ虫は予想したとおり、黒のような暗い色を好み、明るさに弱く、視界はそれほど広くないことがわかった。梅干し以外は食べ、食欲は夜に最も高まる。嗅覚はそれほど敏感ではなく、触覚で臭いを感じていることが確認できた。人の大声くらいの音によく反応するが、音に対してもそれほど敏感とはいえなかった。触覚を刺激すると丸くなることが多く、60度くらいの湯にびくっと反応した。濡れたスポンジと乾燥したスポンジの認識は、3分あればできることもわかった。

参考にしたURL:https://www.shizecon.net/award/detail.html?id=543

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