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科学の謎

太陽コロナのフレアはなぜ熱い?

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太陽はほぼ黒体放射のスペクトルをもっており,表面の有効温度は約 6 千 K である.ガスのかたまりである太陽の表面(光球)は,それより外側では散乱が起こらず,光が自由に外に出ていけるようになる面,つまり最終散乱面として定義される.その中心からの距離,すなわち太陽光球の半径は約 70 万 kmである.
太陽の大気に相当するものとしては,光球の外側に厚さ数千 km の彩層があり,温度は光球よりは若干低く 5 千 K程度である.さらにその外側には,希薄なガスであるコロナが高度数万 km にまで広がっていて,その温度は 100 万K をこえることが知られている.E=kBT から,コロナはX線(!)を発することがわかる(画像左).

星の形成や内部構造とその進化を説明する天体物理学が大成功をおさめてきたのに対し,なぜ外層大気であるコロナが太陽の表面や内層大気に比べてここまで高温なのかは,大きな謎のままである.
何かを加熱するには,まずそこへのエネルギーの輸送が必要で,さらにそのエネルギーをそこにある物質(コロナ)の熱エネルギーに転化させる必要がある.エネルギー源は太陽そのもの以外には考えられないが,熱力学の直感に反する形で,低い温度の表面から外側の高温領域へとエネルギーが運ばれているのである.これには電離したガス,すなわちプラズマと,そこに存在する磁場が深く関係していると考えられている.磁場をともなうプラズマは,極めて興味深い種々の現象を引き起こす.「磁気流体波動効果」や「磁力線つなぎかえ」の際のエネルギー放出機構などが議論されており,磁場のエネルギーがそこでのプラズマ現象,爆発現象などを通じて,なんらかのメカニズムで熱に転化されると考えられている.星がコロナをもち,これが高温に加熱されるのは普遍的な現象であることが,太陽以外の星の X 線観測から知られており,理論と観測の両面から研究が続けられている.

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